平和塔

 平和塔

 平和塔は、宇品港(現在の広島港)から中心部に向かう旧道である御幸通り沿いに建つ記念塔です。当時の御幸通りは宇品の主要道路です。また、宇品港は日本で最も重要な軍用港となっていました。日清戦争から太平洋戦争が終わるまで多くの兵士たちがこの御幸通りを通って宇品港へ行き、宇品港から戦地へ出征しました。

 この凱旋碑がある場所は御幸通りと第5師団司令部へ向かう道の交差点にあたる場所です。第5師団司令部へ向かう道と宇品港へ向かう道が交わるこの場所、 兵士にとって意味のある場所なので、ここに凱旋碑が建立されたと考えられています。


1895年7月、ここにパリの凱旋門に似た張りぼての仮の凱旋門が作られ、日清戦争勝利で沸く市民に迎えられ、軍隊が戦地から帰還しました。これは、日清戦争勝利を祝った凱旋碑だったのです。
 翌年10月、この地は軍・官・民三者の手によって、現在の物に建て替えられ、当時は「日清戦争凱旋碑」という名前でした。碑の上の球形石の上には両翼を張った鵄(金鵄)の鉄像が置かれていました。
 1947年、進駐軍にとがめられるのを恐れて、「日清戦争凱旋碑」の文字を落として「平和塔」の文字を入れたといいます。




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